バンコクに来ると、友人やガイドから必ずこう言われます。
「週末はチャトチャック・ウィークエンド・マーケットに行かないと、本当に損するよ!」と。

最初、私は「マーケットでしょ?屋台が並んでいるくらいだろう」と軽く考えていました。
でも、実際に訪れてみて驚きました。
ここは単なる買い物スポットではなく、タイの文化や生活が凝縮された巨大な空間だったのです。

東京ドーム約2.5個分の広さに、1万5,000軒以上もの店が並ぶチャトチャック市場。
歩くだけで香りや音、景色が次々と変わり、まるで宝探しをしているようなワクワク感があります。
今回は、初めて訪れる方でも迷わず楽しめるように、行き方、営業時間、両替、お土産、グルメ情報まで、私の体験談を交えて詳しく紹介します。


チャトチャック市場とは?

チャトチャック・ウィークエンド・マーケット、通称JJマーケットは、バンコク北部にある世界最大級の青空市場です。
週末になると、タイ人も観光客も一斉に押し寄せます。

ここには洋服、雑貨、バッグ、アンティーク家具、観葉植物、ペット用品、アート作品など、ありとあらゆるジャンルの商品が揃っています。
私が初めて入ったとき、「ここ本当にマーケット?」と思うほどの活気と熱気でした。
一歩歩くごとに違う香り、音、景色が目に入り、まるで宝探しをしている気分になったのを覚えています。

特に私が感動したのは、若手アーティストが自作の作品を販売する「アートゾーン」です。
一点もののアクセサリーや手作り雑貨は、買うというよりクリエイティブなエネルギーを感じられる場所です。
私はここで、小さな手作りブレスレットを購入しました。
今でもそのブレスレットを見るたびに、あのワクワクした気持ちが蘇ります。

また、古着やアンティークのエリアでは、タイ独自のリサイクル文化やサステナブルな生活のヒントを感じられます。
掘り出し物を見つける楽しさもあり、単なる買い物以上の体験ができるのがチャトチャックの魅力です。


チャトチャック市場の歴史

チャトチャック市場は、単なる商業施設ではありません。
その歴史を知ると、訪れる楽しみがさらに増します。

1982年、タイ政府は「誰でも気軽に楽しめる大きな市場を作ろう」という思いで、現在の場所に市場を移しました。
それまでバンコク各地に散らばっていた小さな市場を統合して、今の巨大なマーケットが誕生しました。

市場の中には服や雑貨、家具、動物、植物など、多彩なジャンルが揃っています。
特に私が印象に残ったのは、若手アーティストの手作り作品や一点もののアンティークです。
買うときはもちろんですが、見るだけでもクリエイティブな刺激を受けます。

古着やヴィンテージ家具のエリアも魅力的です。
私はここで見つけた古着のワンピースを今でも愛用しています。
こうした経験から、チャトチャックは単なる買い物以上の“文化体験の場”だと実感しました。


営業日と営業時間

チャトチャック市場のメイン営業日は土曜日と日曜日です。
営業時間は午前9時から午後6時ごろまでですが、店舗によって開店・閉店時間が少し異なります。

午前中は比較的人が少なく、涼しい時間帯なのでゆったり見て回れます。
私はいつも10時前後に到着し、混雑前にお気に入りの店をチェックします。
昼を過ぎると人が一気に増え、人気エリアでは歩くのも大変になることがあります。

金曜日は植物マーケットが開かれ、緑に囲まれた静かな雰囲気が楽しめます。
私は金曜の早朝に訪れたことがありますが、花や観葉植物の香りに包まれて、ゆったりと散策できました。


行き方:BTS・MRTが便利

バンコクは週末に道路が大渋滞するので、私はいつも電車を利用します。

BTS(スカイトレイン)

スクンビット線の終点「モーチット駅」で下車します。
1番出口から公園沿いに歩いて5分ほどで市場の入り口に到着します。
サイアム駅やアソーク駅から乗り換えなしで行けるので、とても便利です。
私は行きのBTSで街並みを眺めながら、「今日も楽しい一日になりそう」と気分を高めます。

MRT(地下鉄)

MRTブルーラインの「カンペーンペット駅」2番出口は最短ルートです。
出口を出るとすぐ市場の中に入れます。
雨の日でも濡れずに到着できるので、初心者や初めての方にはおすすめです。

タクシー・バス

タクシーで行く場合は、「ไปจตุจักร(パイ・チャトゥチャック)」または「JJマーケット」と伝えます。
市内中心部から30〜45分程度ですが、週末午後は渋滞に注意が必要です。
Grabなど配車アプリを使えば料金も事前に確認できるので安心です。

バスも運行していますが、路線が複雑で観光客には少しハードルが高めです。
やはり電車でのアクセスが最もスムーズです。


両替のコツ

チャトチャック市場は現金が主流です。
クレジットカードが使える店は少ないので、事前に両替しておくことをおすすめします。

おすすめの両替所は次の通りです。

  • セントラルワールド(CentralWorld):チットロム駅直結で安心。
  • スーパーリッチ(SuperRich):緑色の看板が目印。タイ在住者も利用する人気チェーンでレートが良いです。

空港では少額だけ両替し、市内でまとめて両替するのが効率的です。
私も初めて行ったとき、この方法でかなりお得に両替できました。


市場の地図と攻略法

チャトチャック市場は広すぎて、初めてだと迷いやすいです。
でも安心してください。

  • 公式インタラクティブマップ:入り口のQRコードでアクセス可能。
  • Googleマップ:中央の時計台を目印にすると迷いにくいです。
  • 写真で保存:ネットが使えない場合は、入り口の地図を写真に撮っておくと安心です。

私も初めて行ったとき、スマホで地図を見ながら回るだけで、迷子になることはありませんでした。


エリア別の見どころ

市場は約30のセクションに分かれています。

  • 洋服・雑貨(2〜6、10〜26):Tシャツやバッグ、ポーチなどお土産に最適。
  • 家具・インテリア(1、7〜9):海外発送可能な家具やランプが並びます。
  • ペット・ペット用品(8、11〜13):犬、猫、熱帯魚など、見るだけでも楽しいです。
  • 植物・園芸(北側):金曜限定の植物マーケットは朝が狙い目です。
  • アート&アンティーク(7、26付近):若手アーティストの作品や一点もののアンティークが並びます。

おすすめお土産

私が実際に買ってよかったお土産は次の通りです。

  • カレンシルバー:北部カレン族手作りのシルバーアクセサリー。
  • パスポートケース・ポーチ:象モチーフやカラフルな布製で軽く、旅行のお供にぴったり。
  • 古着:ヨーロッパやアメリカの古着が格安で手に入ります。
    私はここで購入した古着ワンピースを今でも愛用しています。

グルメ情報

市場には屋台やフードコートが充実しています。

  • カオマンガイ:タイ風チキンライス。手軽で美味しいです。
  • ココナッツアイスクリーム:暑い日にぴったり。甘すぎずさっぱり。
  • フルーツジュース:マンゴーやパパイヤのフレッシュジュースは歩き回った後のご褒美です。

私は市場を歩きながら屋台の匂いを楽しむのが大好きです。
食べ歩きしながらショッピングするのは、チャトチャックならではの体験です。


まとめ

チャトチャック・ウィークエンド・マーケットは、まさに「バンコクの縮図」です。
買い物、グルメ、アート、カルチャー、人の活気が一体となった特別な空間です。

広すぎて迷うのも、この市場の楽しみのひとつです。
お気に入りの一品を探しながら、タイのエネルギーを全身で感じられます。

私にとってチャトチャックは、行くたびに新しい発見がある“終わりのない宝探しの街”。
あなたも次の週末、バンコクの空の下で、そのワクワクを体験してみてください。